車いすを使っている方に朗報!!
道路交通法の一部を改正する法律が成立(2002年6月施行)し、
88条の障害者等への絶対的欠格条項と受験欠格が削除されてから
日本で初めて足の全く動かない障がい者に神奈川県公安委員会より
自動二輪(AT,小型限定)の免許が交付されました。
免許を取得したのは1986年北米大陸一周ツーリング中に事故に遭い、
脊髄損傷(胸椎5番、完全麻痺)で車いすを使って生活をしている
横浜市に住む※1服部一弘(たろ)です。
同じく横浜市に住む※2大平篤志郎さんが考案した車いすに乗ったまま
乗り込むことができるスクーターベースの※3サイドカーを試験車両として持込許可を受け、
実技試験に挑みました。一時は実技試験規則の壁に阻まれ物理的に
二輪の試験は受けられない状態になりましたが、スクーター所有者の大平さんや、
神奈川県運転免許試験場の藤川さんをはじめ多くの方々が精力的に動いてくれた結果、
試験中止からわずか2ヶ月で試験方法の変更による再試験が行われ、正式に神奈川県公安委員会より
自動二輪免許が交付されました。
また同時にやはり、大平篤志郎さん考案、所有の原付のサイドカーを持ち込んで
適正検査室で見てもらい、それまで原付に課せられていた限定条件。
ATの3,4輪車(普通免許がないと運転できない)に限ると言う条件に加えて、
側車付きAT車に限ると言う条件も付けることができました。
これは足の動かない障がい者にとっても、原付免許取得の道が開けたということです。
普通車に比べて免許取得が簡単にできるこの二つの免許取得への道が開かれたことで、
足の不自由な人の行動範囲を広がることが容易になりました。
※1
1987年自動二輪大型の免許を取得していたが、事故で脊椎を痛め足が動かなくなったため、
自動二輪免許の返納を余儀なくされていた。
それでもオートバイでのツーリングの夢を追い求め2000年には北アメリカ大陸半周、
2002年には日本一周、韓国二周をトライク(3輪バイク)で走破している。
以来17年ぶりの免許復活だ。
●トライク:二輪の改造車で後ろ半分に車の駆動輪をつけて3輪にしてある。
1998年の法改正でトライク自体はそれまでの普通車登録から国際的には一般的な二輪車扱いになっているが、
運転免許上はそれまでの免許制度と変わらずに普通免許のままだ。
オートバイを普通車の免許で運転するというねじれた物になっている。
※2
年齢を感じさせない行動派のライダー
※3
サイドカー:このサイドカーは船側の後部が可動式のスロープになっていて、
車いすに乗ったまま船に入って、運転席に乗り移ることができる。